人生で感銘を受けた本 (2005.10)

「今日の芸術―時代を創造するものは誰か」
岡本太郎著 光文社文庫 1999年3月

 この本には、芸術論として以上に今の日本の企業経営者が学ぶべき観点が数多く書かれている。今日では芸術の最高峰と言われる、ピカソ、ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャンなどの巨匠も、当時はすべからく、「こりゃーなんだ」と言われたり、見られたりしたのである。もっと遡ればルネッサンスも、それまでは裸の女など絵としてあり得なかったので、皆驚き、「こりゃーなんだ」と思った時代なのである。新しい芸術が生み出されるときはいつもそうだが、前の時代に見られなかったことが描かれ、始めは受け入れられずとも徐々に浸透し、その時代の芸術となるのである。 続きを読む