J社と大手ITベンダーU社の間に入り基幹システム再構築にあたってのコーディネータをやっている。
見積もりに関して難しさを知ると同時に、どこまで信用できるのか、という大いなる疑問もわいてくる。
- 同じRFPに対し、大手各社の開発見積り額には、大きな開きがある。
- 自社不利と見るや、ある企業は、初期提示額の3分の一近くまで下げてきた。
昔、S社の大規模再構築の見積もりを出したことがある。
- 各業務の要件定義にどの位かかりそうかを基準値とした。
- 米国の要件定義とその開発の経験値を基にした数式に当てはめて計算した。
- 要件定義にどの位かかりそうか、というのはある程度見当がつき、そうはずれない、という考えに拠った。
更に昔、あるベンダーのSEが私の勤務先に来て、模造紙に適当にシステムの図を描いていって、適当に括って、この一括りが大体A人月なんです、と言っていた。当たる事もあるであろうが、よほどの優れものでない限り「適当」と思わざるを得まい。
現在、ファンクションポイント法などで出すという人々もいるが、そこまで詳細に行く手前で、金額、しかも総額提示を迫られるケースが多いのではないか。
コンサルティングも同様なところがある。従って、きちんとタイムシートを書き、同様なプロジェクトが来る際の備えとしているわけである。
勿論、市場が価格を決定する場合も多い。
ITベンダー側も見積もり算定の試行錯誤を属人化しない工夫が将来にプラスとなる。